対応疾患
腸骨・坐骨・恥骨で構成される骨盤に、骨折が生じたい状態です。骨盤は箱型の構造体であるため、1カ所に骨折が生じている場合には、他の2カ所にも骨折がある場合があります。交通事故などの外傷によって発生することが多く、その他の臓器や神経などにダメージが認められこともあるため、注意が必要です。後肢から脊柱に負荷を伝達する部位では、積極的な外科治療が必要となります。
本疾患の発症機序については不明な部分が多いですが、次のような様々な要因が関与すると考えられます。 靱帯の進行性変性、加齢、肥満、内分泌異常、炎症性関節疾患、腫瘍性疾患など。急性断裂は、主に若齢動物において外傷に伴って発生し、靭帯終止部の剥離骨折を伴うこともあります。
免疫介在性関節炎のうち、nonerosive (非びらん性)と分類されるものの一つで、発症原因は不明です。滑膜に炎症が起き、関節の疼痛や跛行が起きます。関節軟骨と軟骨下骨には異常は起きません。 全身性の免疫異常であり、関節以外の症状も出ることに留意します。
骨の成長と関節軟骨の構成に影響を及ぼす遺伝性疾患です。四肢遠位部と尾において進行性の骨格変形を起こします。
スコティッシュフォールドで垂れ耳の個体のうち、ホモ(同型種)遺伝子を有するものに好発しますが、ヘテロ (異形種)遺伝子を有するものでも認められています。ホモ遺伝子の場合、幼若期から重度の関節炎を発症します。ヘテロ遺伝子の場合、関節炎の発症時期や重症度は様々です。
関節軟骨の変性、菲薄化、消失に伴って起きる疼痛と、二次的な骨や関節構造の変化(骨棘形成、軟骨下骨硬化、滑膜炎など)の総称です。“軟骨がすり減る” と表現されますが、物理的な磨耗ではなく軟骨代謝の異常とそれに続く軟骨変性が主体です。疾患・異常のある負重関節では、合併症として必ず発生します(二次性)。特に疾患のない正常な関節でも、加齢に伴い率に発生します(一次性)。
椎間板周囲に発生する二次的な骨増殖のため、隣接する椎体間を架橋するような骨格変形が進行していく疾患です。椎間板変性に起因する椎体間の不安定性が、骨増殖を誘発すると考えられていますが、詳細は十分に解明 されていません。
好発部位は頸椎,胸腰椎移行部.腰椎,腰仙椎領域ですが、胸椎領域にも認められることがあります。