泌尿器・生殖器の疾患

対応疾患

多発性囊胞腎

ペルシャ系および、ペルシャ系と血縁関係のある猫 に多く認められる遺伝性の腎疾患です。
遺伝子の異常によって、両側の腎臓内で形成された嚢胞は、徐々に数が増えていき、それぞれが少しずつ 大きくなることで腎組織を圧迫し、腎機能が低下していく疾患です。
猫における発症頻度は明らかではありませんが、ペルシャ系の長毛種での発症が多いことが報告されています。
ほかに近年では、ペル シャ系以外の猫 (アメリカンショートヘア、スコティッシュフォールド、雑種) でも発症が報告されています。

猫下部尿路疾患

猫の下部尿路 (膀胱~尿道)に発生して、様々な臨床症状(不適切排尿,排尿困雞,頻尿,排尿痛,血尿 尿道閉塞など)を示す疾患の総称を「猫下部尿路疾患 (F L U T D ) 」 といいます。
この疾患の背景には、特発性膀胱炎、尿路結石、尿路感染症が関与しています。FLUTDは、来院猫の4~8 %で認められます。年齢 品種、雌雄別と発症との間に 関連性はありません。ただし、 1~10歳齢と10歳齢以上では疫学上の傾向が若干異なります。
1~10歳齢では特発性膀胱炎(55 ~64%)の割合が最も多く、以下、尿石症(15~2 1%)、 尿道栓 子 (1 0 ~ 2 1 % )、 解剖 学的異常、行動学的障害、尿路感染 症、腫瘍などの順で発症します。10歳齢以上では尿路感染症や腫瘍の割合が増加し ます。

慢性腎臓病

何らかの腎障害を示す所見や腎機能低下が慢性的に続く状態で、最終的には未期腎不全へと移行する病態です。
先天性腎疾患、慢性腎炎、感染症、結 石、腫瘍などが原因となりますが、はっきりとした原因が分からない場合もあります。腎臓以外の泌尿器の病気 (尿管結 石や膀胱腫瘍、尿道閉塞など)が、原因と なるともあります。
加齢に伴って腎機能は低 下するため、高齢になるほど慢性腎臓病(CKD) のリスクが高くなります。 先天性腎臓病、もしくは、 若齢時に何らかの腎障害があった症例は、 比較的若い時期からCKDの経過をたどりま す。

膀胱炎

膀胱炎は最も多くみられる猫下部尿路疾患です。ただし、正常な猫は尿比重が高いため 、細菌感染が原因となる膀胱炎は比較的少なく、特発性膀胱炎が多く
発症します。

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